宗教について 〜 人の生と死を考える 注8

公開: 2023年3月8日

更新: 2023年4月7日

注8. 新興宗教

新興宗教とは、1,000年以上の歴史をもつ既成宗教と比較すると、100年未満の短い歴史しかない、新しく提唱された宗教であり、一般には宗教団体としては認知されていない集団で、信じられている宗教的な教えを言います。そのような宗教的な教えの中には、古くからある仏教やキリスト教、イスラム教の教えを基礎としながらも、教義に新しい考え方を取り入れて生まれたものも含まれています。

例えば、鎌倉時代に日蓮によって唱えられた日蓮宗の教えを基に、新しく昭和になって、池田大作氏らによって広められた「創価学会」の教えは、新興宗教の一つと言えます。米国の社会では、キリスト教の教えを基にした数多くの新興宗教が提案されており、新しい教会が数多く生まれています。その様な宗教集団の中には、米国のユタ州に始まったモルモン教団のような、世界的にも有名な教団組織もあります。また、日本でも活動している「もの見の塔」のような新しい宗教団体もあります。

ここで問題にしている「旧統一教会」は、第2次世界大戦後の韓国で、文鮮明氏によって唱えられた、キリスト教の教えを基にした新興宗教で、韓国人の優越性や、反共産主義を主たる主張として、日本社会でも布教を行い、この50年ほどで、日本社会で急速に信者を増やしている宗教集団のひとつです。特に、資金集めの活動に関しては、反社会的な方法を採っていると、疑いを持っている方々も多く、かつてのオーム真理教のように、社会的にも問題視されている集団の一つです。

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